1. 骨の壊死像
2. 骨の粗鬆化
3. 骨嚢胞の形成
4. 関節裂隙の拡大
2018-a055 変形性関節症の単純エックス線所見で正しいのはどれか。
1. 骨の壊死像
2. 骨の粗鬆化
3. 骨嚢胞の形成 ○
4. 関節裂隙の拡大 狭小
解答 3
変形性関節症
概念
変形性関節症は関節の磨耗・変性・増殖が混在する非炎症性の進行性疾患。
病態生理
関節軟骨が何らかの原因で変性 → 機械的負荷の繰り返しや、蛋白分解酵素により関節軟骨が摩耗 → 軟骨下の骨板が露出 → 荷重負荷による骨吸収と骨新生が繰り返し起こり、骨板の肥厚硬化や骨嚢胞の形成が起こる → 一方、荷重の加わらない部分では骨軟骨の増殖が出現し、骨棘が形成される。
症状
疼痛・可動域制限・変形・腫脹・関節周囲の筋萎縮など。
股関節・膝関節・手関節に多く発生する。
参考)東洋療法学校協会編, 臨床医学各論 第2版; p.127-133(整形外科疾患 – 関節疾患 – 変形性関節症)
参考)関水 正之, 変形性股関節症における大腿骨頭骨嚢胞の病理組織学的ならびに骨形態計測学的研究, 昭和医学会雑誌, 1991, 51 巻, 4 号, p. 369-384
参考)中村 利孝, 標準整形外科学 第12版; p.65-72 (関節の病態, 病理)
解剖生理と臨床科目は車の両輪
病気を理解するためには、病態生理を理解しなくてはなりませんし、病態生理を理解するには解剖生理を知らないといけません。ですが、真に細かいところまでを理解するのは困難です。有る程度調べ、重要なキーワードを確実に抑えます。ここでは「関節裂隙の狭小」や「骨嚢胞形成」、「骨棘形成」です。そして、深みにはまりそうなら、一度離れて次の問題に行きます。解剖生理なども含めて、総合的に学習を積み重ねて、次にまた同じ疾患の問題に出会った時に、また調べます。するときっと、以前には頭に入ってこなかった事項が見えてきます。次の問題
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