ユーイング肉腫 small round cell sarcoma,Ewing sarcoma




概念

幼児の骨盤や大腿骨の骨幹部に好発する悪性骨腫瘍。組織学的な起源は不明。

症状

初発症状は疼痛であるが、しばしば発熱や白血球増多などの全身症状を合併するのが特徴。

検査所見

  • X線所見
    • 造骨性変化
    • 骨膜反応
      • codman 三角
        腫瘍が骨膜下に浸潤したために骨膜が持ちあがった状態。
      • onion peel apperance 型の外骨膜反応
        長管骨の骨幹部に見られる層状骨膜反応を指す。
    • 浸透状骨破壊
      骨がスポンジ状を呈するもので、本症に特徴的。
    • 軟部組織の腫脹
      しかしながら骨皮質は保たれるのが特徴。

病理所見

小円形の肉腫細胞が骨に発生する。胞体にグリコーゲンを含むため PAS 染色で陽性となる。

治療

化学療法・放射線療法・外科療法を併用する。特に放射線感受性が高い。近年、強力な化学療法により生命予後が改善されつつある。

参考)中村 利孝, 標準整形外科学 第12版; p.379-381 (骨腫瘍各論 – Ewing(ユーイング)肉腫)
参考)高橋 正明, STEP整形外科 第3版; p.262-263 (疾患各論 – Ewing肉腫)

 

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