肺癌 lung cancer




概念

日本では悪性腫瘍の中でもっとも頻度が高い。

症状

喀血や血痰を初発症状とすることが多い。

検査所見
  • 胸部X線所見
    境界不鮮明で周囲に浸潤する結節影として映ることが多い。
  • 喀痰細胞診で異型細胞の検出
    1度だけの検査では陽性率が低いので連続3日間行なう。
  • 胸部CT所見
    特に造影CTで血管性病変と区別が可能となる。
  • 気管支鏡による肺生検
  • 腫瘍マーカー

原発性肺癌primarylungcancer

概念

原発性肺癌とは「気管や気管支を含む上皮性肺組織より発生する悪性新生物」である。

病因
  • 喫煙
    扁平上皮癌と小細胞癌の危険因子となる。喫煙係数 Brinkman Index が400以上だと特に肺癌のリスクが高まる。
  • アスベスト
検査所見
  • 胸部X線所見
    • 腫瘤による結節影
    • 無気肺
      特に肺門型の腫瘍は気管支を閉塞して、その末梢を無気肺にする。
    • 縦隔の異常
    • 胸膜の巻き込み像
    • 骨転移
    • extrathoracic nonmetastatic manifestation
転移臓器

肝臓、副腎、骨などに多い。

治療
  • 小細胞癌の場合は化学療法
  • 小細胞癌以外では根治外科手術, 化学療法 (分子標的薬含む)

肺癌の分類

発生部位による分類
  • 肺門型,中心型
    区域気管支より中枢の粘膜から発生し、多くは扁平上皮癌と小細胞癌である。肺門付近なので胸部X線写真で検出しにくいが、しばしば腫瘍が気管支を塞ぐことがあり、閉塞性肺疾患や無気肺を招く。
  • 肺野形,末梢型
    区域気管支よりも抹消の粘膜から発生する。多くは腺癌と大細胞癌であり、胸部X線で末梢肺野に腫瘤陰影を呈することが多い。
組織型分類

肺癌では組織型によって治療や予後が異なるため組織型分類は重要である。

  • 扁平上皮癌
    喫煙と関係する。大気管支に好発して肺門型となる。悪性度はもっとも低い。
  • 腺癌
    抹消において病巣が腺腔を形成し、しばしば粘液を産生する。線維化の傾向が強い。喫煙と無関係で、女性に好発する。

    • 肺胞上皮癌 alveolar cell carcinoma
      細気管支の上皮細胞に由来する腺癌である。
    • 細気管支肺胞型 bronchio-alveolar type
  • 小細胞癌
    肺門型で早期に遠隔転移をきたし、増殖が速いので予後は極めて不良である。しかし増殖能が高い反面、抗癌剤や放射線に高感受性を持つ。

    • 燕麦細胞癌 oat cell carcinoma
  • 大細胞癌
    • 巨細胞癌
  • 気管支腺腫
    • 腺様性嚢胞癌 adenoid cystic carcinoma
      気管支より発生し肺門型を呈する。転移は少なく、発育も遅いので悪性度は低い。唾液腺の腫瘍と類似した病理組織像を呈する。
  • 腺扁平上皮癌
  • 気管支カルチノイド carcinoid
    原始腸管から発生した臓器に分布する内分泌細胞に由来する悪性腫瘍である。肺の場合は前腸に由来し、アミン産生能力を持つ。
  • Pancoast 腫瘍
    肺尖部の肺癌であり、Horner症候群などを呈する。
臨床病期分類
  • T:原発腫瘍
    • T1:
      腫瘍の径が3cm以下で健常肺組織または臓側胸膜に囲まれているもの。
    • T2:
      腫瘍の径が3cm以上or主気管支に浸潤が及ぶor臟側胸膜に浸潤が及ぶor肺門に及ぶ無気肺あるいは閉塞性肺炎があるが片肺全体には及ばないもの
    • T3:
      大きさとは無関係に隣接臓器(胸壁、横隔膜、心膜など)に浸潤するもの。
    • T4:
  • N:所属リンパ節
    • N0:
    • N1:同側肺門リンパ節転移
    • N2:同側縦隔リンパ節転移or/and気管分岐部リンパ節転移
    • N3:対側縦隔リンパ節転移
  • M:遠隔転移
    治療選択や予後を決定するもっとも重要な因子となる

    • M0:
    • M1:
occult TX N0 M0
stage 0 Tis N0 M0
stage I T1/T2 N0 M0
stage II T1/T2 N1 M0
stage IIIa T3 N0/N1 M0
stage IIIb any T N3 M0
stage IV any T M1

 

肺腺癌 adeno carcinoma in lung

概念

抹消において病巣が腺腔を形成し、しばしば粘液を産生するとともに線維化の傾向が強い肺癌である。

原因

女性や非喫煙者に好発する点が他の肺癌と異なる。特に喫煙との関係は肺癌ではもっとも少ない。肺線維症・慢性肺結核などの線維化を来たす慢性肺疾患や気管支拡張症などを基礎疾患にもつことが多い。

病型
  • acinar
  • 乳頭型 papillary
  • 細気管支肺胞型, 肺胞上皮癌 bronchioalveolar carcinoma, BAC
    細気管支のクララ細胞やII型肺胞上皮細胞に由来する腺癌。肺胞上皮が腫瘍細胞によって置換される。
  • solid carcinoma with mucus formation
症状

肺の腺癌は抹消に発生することが多いので、咳嗽や血痰などの症状を呈しにくい。むしろ胸膜の浸潤によって生じる胸痛が前景に立つ。

検査所見
  • 胸部X線所見
    末梢内野における境界不明瞭で内部不均一な結節影を呈することが多いが、それに加えて以下の所見を伴うことが多い。

    • 癌放射 corona radiata
      腫瘤影の辺縁から周辺へと車軸状にのびる棘状突起像を指す。
    • 棘突起形成 spiculation
    • 分葉化 lobulation, notching
      周囲に浸潤する際に癌の発育に不均等を生じ、辺縁が不整で分葉状を呈したもの。
    • 胸膜陥入像 indrawn pleura sign
      胸膜から末梢肺野の腫瘤影に向かう線状陰影を指す。
    • 石灰化像
  • CT所見
    胸部X線所見に加えて以下の所見が特徴的である。

    • 気管支透亮像 air bronchogram
  • 胸水中のCEAが上昇する
  • 細胞診
    腺様あるいはブドウの房状に配列した重積性細胞集団を認める。
  • 腫瘍マーカー
    CEAが上昇しやすく、急激な上昇は肝転移や骨転移を示唆する。
病理所見
  • 腫瘍細胞が腺腔ないし管腔を形成する
  • しばしば腺腔内に粘液を貯留する
細気管支肺胞型, 肺胞上皮癌 bronchiolo-alveolar carcinoma, BAC
概念

腺癌の亜型であり、細気管支のクララ細胞やII型肺胞上皮細胞に由来する。肺胞上皮が腫瘍細胞によって置換される。すなわち、肺胞や気管支などの肺の基本構造を保つように増殖するという特徴的な発育形態を呈する。多くは肺の末梢に発生し、経気道あるいはリンパ行性に肺内に広がる傾向を持つ。したがって、画像診断上は肺炎のように非区域性に進展するのが特徴である。

確定診断は電顕や免疫学的検索の病理組織学的診断によって行われる。通常は終末細気管支の遠位より発生し、肺胞壁に沿って鱗状に発育する。

分類
  • non-mucinous
  • mucinous
  • mixed mucinous and non-mucinous
検査所見

BACは上葉の末梢野に結節影として発見されることが多い。

  • 胸部単純写真所見
    他の原発性肺癌のように孤立性の結節影を呈することもあれば、大葉性肺炎のように肺葉単位に浸潤影を認めることもある。
  • 胸部CT所見
    • CT angiogram sign
      造影CTにてairbronchogramに沿って正常肺動脈が見られる所見をいう。悪性リンパ腫でも見られるほか、一部の肺炎でも見られることがある。
    • 細胞診
      異型性は少ないが、内部に粘液を貯留して白く抜けるものがある。
病理所見

病理学的には腫瘍は高分化型であり、肺胞壁に沿って発育する。腫瘍細胞からは粘液やサーファクタントが分泌され、気管支漏bronchorrheaとなることがある。

治療

非小細胞癌として外科的切除が主体となる。

肺扁平上皮癌 squamous cell carcinoma

概念

肺門型が多く、なかでも大気管支に好発する。気腔に突出することによって気管支を閉塞して無気肺や閉塞性肺炎を続発する。なお転移は少ない。

原因

喫煙が危険因子となる。

症状

早期から血痰などを呈するため、発見されやすい。

検査所見
  • 単純写真所見
    • 肺門型では肺葉性無気肺
      腫瘍が肺門部にて気管を閉塞し、それより末梢が無気肺となる。特に右上葉の無気肺ではGolden’sSsignを呈しやすい。
    • 肺野型では空洞形成
      腫瘤内部に空洞を形成しやすいため、肺結核や肺アスペルギルス症との鑑別を要する。
  • 喀痰細胞診
    オレンジ好性の癌細胞を確認できる。大気管支に好発し、気管支上皮を置換しながら増殖するため喀痰細胞診での陽性率が高い。
  • 気管支内視鏡
    角化・壊死を伴なう内腔への突出を認める。気管支を閉塞すると閉塞性肺炎や無気肺を生じるため、早期に発見されやすい。
  • 腫瘍マーカー
    • SCC
    • シフラ CYFRA
病理所見
  • 中心が角化して癌真珠 horny pearl となる
  • 細胞間架橋 intercellular bridge, intercellular junction
治療

化学療法には抵抗性が高いので、外科的切除が原則となる。

肺小細胞癌 small cell carcinoma, SCLC

概念

気管支粘膜の神経内分泌細胞Kultshitzkycellに由来する肺癌である。肺門型で早期に遠隔転移をきたし、増殖が速いので予後は極めて不良となる。増殖が速い反面、抗癌剤や放射線に高感受性がある。しばしばリンパ行性に転移して肺門縦隔リンパ節腫大を呈するほか、骨転移も来たしやすい。

原因

扁平上皮癌と同じく喫煙が危険因子となる。

病期分類
  • limited disease, LD
    腫瘍が一側胸郭内にあってリンパ節転移が同側の肺門リンパ節・両側の縦隔リンパ節および両側の鎖骨上リンパ節に限局している場合をいう。この段階では病巣がひとつの放射線照射野におさまることになる。
  • extensive disease, ED
特殊型
  • 燕麦細胞癌 oat cell carcinoma
    腫瘍随伴症候群、なかでも異所性ACTH産生腫瘍を呈することが多い。
症状

腫瘍随伴症候群によって様々な内分泌および神経症状を呈しうる。

  • 内分泌症状
    • 異所性ACTH産生腫瘍によるCushing症候群
    • 異所性ADH産生腫瘍によるSIADH
    • 異所性PTH産生腫瘍による偽性副甲状腺機能亢進症
  • 神経筋症状
    • Eaton-Lambert 症候群, 筋無力症候群 LEMS
      神経筋接合部でのアセチルコリンの放出障害であり、肺癌の小細胞癌に随伴する腫瘍随伴症候群に合併する。
検査所見
  • 腫瘍マーカー
    肺癌は小細胞癌と非小細胞癌で治療法が異なるので、両者を区別するためのマーカーとして利用されることが多い。

    • NSE
      神経内分泌腫瘍的性格を有する悪性腫瘍で高値をとる。なかでも特に肺癌において小細胞癌で高値となるため非小細胞癌と区別するための腫瘍マーカーとして利用されることが多い。
    • pro-GRP
      ガストリン放出ホルモンGRP前駆体であり、小細胞癌の腫瘍マーカーとして利用されている。
  • 胸部単純X線所見
    肺小細胞癌は肺門付近に好発する。ただし気管支壁に沿って進展することが多いので無気肺は来たしにくい。

    • 肺門リンパ節腫脹
病理組織

粘膜中で増殖することが多い。

  • 胞体が乏しく、濃染した核を持つ小型の腫瘍細胞が充実性に増殖する
  • ロゼット形成
治療

抗癌剤および放射線に対する感受性が高く、両者の併用療法のみで治癒の可能性がある。

  • 外科療法
    肺野型の初期では例外的に切除術を行なう。
腫瘍随伴症候群 paraneoplastic syndrome
概念

肺小細胞癌に多い。

病態生理
  • 異所性ホルモン産生症候群
    • ACTH
    • ADH
    • PTHrP
    • ガストリン放出ホルモン GRP
      前駆体のpro-GRPが小細胞癌の腫瘍マーカーとして利用されている。
    • hCG
  • 傍腫瘍性神経障害症候群 paraneoplastic limbic encephalitis
    • Eaton-Lambert 症候群, 筋無力症候群 LEMS
症状
  • 内分泌症状
    • 異所性ACTH産生腫瘍によるCushing症候群
    • 異所性ADH産生腫瘍によるSIADH
      低ナトリウム血症と循環血液量の増大をもたらす。
    • 異所性PTH産生腫瘍による偽性副甲状腺機能亢進症
  • 神経筋症状
    • Eaton-Lambert症候群, 筋無力症候群 LEMS

肺大細胞癌 large cell carcinoma

概念

扁平上皮癌・腺癌・小細胞癌の特徴を示さない未分化な癌であり、早期より転移して悪性度が高い。腺癌と同様に末梢に好発する。肺尖部に生じて Pancoast 腫瘍となることもある。

検査所見
  • 胸部単純X線
    分葉化 notch sign を呈することが多い。空洞を持つことがあるので、扁平上皮癌をはじめ、肺結核や肺アスペルギルス症との鑑別を要する。

Pancoast 症候群, 肺尖部胸壁浸潤型肺癌 the Pancoast syndrome

概念

肺尖部の悪性腫瘍であり、頸部あるいは腕神経叢に浸潤してHorner症候群などを生じる。

原因

肺癌(扁平上皮癌あるいは大細胞癌)が最多である。ほかには乳癌・多発性骨髄腫・悪性リンパ腫・中皮腫などが原因となる。

症状
  • Horner症候群
    患側の縮瞳と眼裂狭小化ならびに発汗低下を呈し、腫瘍が頸部交感神経を浸潤した際の所見である。
  • 患側上肢の知覚および運動障害
  • 嗄声
    右肺尖部癌の場合は反回神経を侵して嗄声をきたすことがある。
治療

術前放射線療法ののちに外科的切除を行なう。

転移性肺癌, 転移性肺腫瘍 metastatic lung cancer

概念

他臓器に原発した悪性腫瘍が肺に転移したもの。原発巣としては、骨肉腫や甲状腺癌が多い。

分類
  • 血行性
    骨肉腫や甲状腺癌に原発するものが多く、下肺野優位にびまん性に散布される。
  • リンパ行性
    胃癌に多い。
  • 経気管支性
  • 直接浸潤型
検査所見

気管支との関係に乏しいので喀痰細胞診・気管支鏡による擦過細胞診などの診断率は低い。

  • 胸部単純写真所見
    多くは多発性で境界明瞭な結節性陰影を認め、特に血行性転移の場合は病変が下肺野優位となる。大小さまざまなサイズが混在するのが特徴である。

    • canon ball appearance
      腎細胞癌・直腸癌・骨肉腫では大きな球状陰影を形成しやすい。
  • 胸部CT所見
    空洞を伴なう場合は扁平上皮癌や肉腫からの肺転移であることが多い。
  • 針生検
治療
  • 外科的切除
    1)全身状態が良好であり、2)原発巣が治癒され、3)他臓器に転移が認められず、4)一側肺の病巣である、場合には転移性であっても外科的切除の適応となる。

    • 肺部分切除
      肺機能の温存や再手術の可能性などを考慮して小範囲切除が行なわれる。近年、その方法については開胸術よりも胸腔鏡手術VATSによるものが大半を占める。
  • 放射線療法
  • 化学療法

肺癌の診断

1. 存在診断
  • 胸部X線写真
  • 喀痰細胞診
2. 局在診断
  • 気管支鏡検査
3. 生検による細胞学的確定診断
4. 進展度診断

Daniels生検などでリンパ節転移を調べる。

肺癌の胸部X線診断

一般的な所見
  • spicula
  • 血管の巻き込み像
  • 胸膜の陥入像
扁平上皮癌
  • 肺門型では気道閉鎖によって無気肺を呈する
  • 肺野型では空洞形成
小細胞癌
  • 肺門縦隔リンパ節の腫大
腺癌
  • 石灰化や淡い浸潤影
  • 棘状突起や胸膜陥入像などの結節影
  • 胸水中のCEAが上昇
大細胞癌
  • 辺縁凹凸像 notch sign

肺癌の胸部CT診断

一般的な所見
  • spicula
    浸潤影。
  • notching
    expansiveに発育する扁平上皮癌や大細胞癌に多い。

肺癌の病理学的検査

種類
  • 喀痰細胞診
  • 気管支内視鏡による生検 TBLB
    このとき気胸および出血などの合併症に留意する。出血を起こした場合には内視鏡を留置し、患側を下に維持する。
  • 経皮的生検
  • 胸腔鏡による生検

肺癌の治療

  • 小細胞癌では化学療法が主体となる
    小細胞癌は化学療法に反応するが、進展が速いため予後不良である。
  • 小細胞癌以外では外科的切除が主体となる
    I期およびII期の症例は原則として外科的切除の適応となる。局所進展例であるIII期では5年生存率が10%足らずである。

    • 肺葉切除術
    • 縦隔リンパ節郭清

肺癌の外科的治療

適応

以下の場合に外科的切除の適応となる。

  • 肺癌一般
    • 呼吸機能
      術前に%VC¿60%,%FEV1¿55%程度の呼吸機能があることが原則である。特に%VC¡40%,1秒量¡1[L]での肺切除は禁忌である。あるいは肺切除後に、%VC¿40%,%FEV1¿30%,DLCO¿40%程度の呼吸機能の残存が予測されること。
  • 原発性肺癌
    • 全身状態が良好
      特に呼吸機能が良好であること。
    • 遠隔転移がない
    • 癌性胸膜炎がない
    • 横隔神経麻痺がない
    • Horner症候群ではないこと
  • 転移性肺癌
    • 全身状態が良好
    • 原発巣が治癒されている
    • 他臓器に転移が認められない
    • 一側肺の病巣
術式

肺葉切除術あるいは一側肺全摘術に縦隔リンパ節郭清を施行するのが肺癌の標準的な術式である。

  • 標準的な根治手術
    肺門・縦隔リンパ節の完全廓清を伴う肺葉切除術が基本術式である。気管支形成術を併用して肺機能を温存することも行なわれる。
  • 小細胞癌では
    肺野型の初期では例外的に切除術を行なう。
  • 小細胞癌以外では
    標準的な根治手術は、肺門・縦隔の完全廓清を伴う肺葉切除術である。

    • 肺葉切除術
    • 縮小手術
      区域切除などの小範囲切除をいい、高齢者や低肺機能者が適応となる。
術後合併症
  • 術後出血
  • 不整脈
  • 気管支断端瘻
    気管支縫合部位が開口し、空気が漏出する。
肺癌の内科的治療
化学療法
  • 小細胞癌の場合は、PE療法やCAV/PE交替療法を行う。
    • PE療法
      シスプラチンとエトポシドの併用療法である。
    • CAV/PE交替療法:
      シクロホスファミド、アドリアマイシン、ビンクリスチン、シスプラチン、エトポシドの併用療法である。
  • 非小細胞癌の場合は、MVP療法やVP療法を行う
    マイトマイシンCとビンデシンとシスプラチンの併用療法。
  • 放射線治療

参考)東洋療法学校協会編, 臨床医学各論 第2版; p.75-79(呼吸器疾患 – 肺癌)
参考)医療情報科学研究所, 病気が見える vol.4 呼吸器; p.182-203 (肺腫瘍)
参考)医学教育出版社, 新・病態生理できった内科学 呼吸器疾患; p.261-283 (呼吸器腫瘍性疾患 – 肺腫瘍)


関連問題

2018-a060 肺癌の治療で使用するのはどれか。

2018-10-20